ハルミとレンは、幼稚園に入る前からずっと一緒に過ごしてきた。
家が近かったのと彼らの母親の仲が良かったこともあり、よく遊びに行ったりしていた。
小学校に上がってからも2人は一緒にいることが多く、成長するに連れ喧嘩をすることも増えていったが3日以上2人が離れていることは無かった。
中学に上がると、サッカーが得意なレンはサッカー部に、細かな作業が好きなハルミは家庭科部に入部し、先に部活が終わるハルミは帰り際レンを校庭の端で待っていることがハルミにとって日課となった。
三年になり部活を引退して、高校受験に向けて受験勉強に明け暮れる日々が続いた。
元々勉強が得意なハルミは、スポーツ一本で中学校生活を過ごしてきたレンに勉強を教えていた。
その結果2人は同じ高校に入り、高校生活を送っていた。
レンは高校に上がって尚サッカー部に入部し、路線を変えて美術部に入部したハルミはまた中学の頃のようにレンを待つことが多かった。
時には勢いよくボールを蹴るレンをデッサンすることもあった。