正常な僕等

 藤崎くんは意を決した。

 隠滅しようと。

 頭の中は真っ白で、もはや開き直ってしまった今の藤崎くんは、息絶えているソレの処理のことに集中した。

 『まず…近所に注意しながら燃やして…
  灰にしてみよう…………………。』

 二人は閉鎖されている静かな廃墟を見つけると、真夜中の月明かりの下、豪快に松山さんに炎を放った。

 吐き気の衝動にかられ我慢しつつも、あっという間に灰になった松山さんを移動させる。

 常に流れ続ける川だ。