『はいっ!チーズ!!』
カシャ
『あー。わたし盛れてない』
『俺も俺も』
私達はいつも一緒にいる6人。
クールな空翔(そらと)
勉強は出来る冬麻(とうま)
馬鹿だけど優しい悠人(はると)
友達思いな秋華(しゅうか)
ふわふわ系な愛姫(あき)
そしてなんも取り柄がない私、夏鈴(かりん)
クラスで鳴り響くシャッター音
私達が何気なく過ごしてる日常はあっという間に崩れていくのをまだ知らなかった
『空翔ー!!わたしのジュース勝手に飲んだでしょー!!』
『は?飲んでねーわ!!夏鈴のジュースなんか死んでも飲みたくないわ…』
『ちょ…!余計なお世話です!失礼なやつだなほんと!!』
『もー、ほんとにうるさいわあんたら!!笑』
呆れる秋華。
『愛姫は夏鈴も空翔も面白くてすきだよ~』
『あー。もう愛姫だいすき!!』
『はー。こいつらうるせえな!ちょっくら屋上行ってくるわ』
バタン。昔からそう。空翔はわがままで短気ですぐ切れるけど…ずっと前から好きな人。大切な人なんだ…
『ちょっと、わたしジュース買ってくる!!』
『夏鈴、絶対空翔のこと追いかけに 行ったよね~』
『愛姫もそう思うわ~、冬麻は?』
『俺もそう思うわ』
ズキン。俺の方なんか振り向かないよな
誰も知らないこの気持ちは隠す。
夏鈴を傷つけたくないから。
ハァハァ…。廊下で鳴り響く自分の声。ちょっぴり恥ずかしくなってくる。
グスン。
……泣き声が聞こえてそっちのほうにいってみると2人の影が。
『空翔…………。』
?!?空翔は屋上に行ってたはずじゃ…
『星菜……。』
星菜…。その名前を聞いただけで胸がドクドクなる。
『私、空翔と一緒にいたい。』
『そんなこと。俺に言われても…』
ガタン。しまった…!!
『え…?あ。、』
『夏鈴…!!』
戸惑う、空翔と星菜。こんな状況抜け出したい。
『あ、ごめんね。うん。続けて…』
ドタドタ。私はその場から抜け出した
どうして。なんで。なんでまた……
