悪の華

今の私はもう、



あの時の真子と同じなのだ。



「おーい?
おーーーーい?」
早絵が私の目の前で手を振っていた。

「あっ
ごめん。考え事してた。」

私が考え事をしている間に真子は泣き止んだようだ。

授業では何事もなく、休み時間に入った。
私の周りには、たくさんの女子が集まった。
みな口々に心配の声をかけてくれた。
どうせ本心ではないだろうけど。
ただの同情だろう。

しかし、女子の中にも数人、一人で読書などをしている人がいた。
いじめなどは、あまり好まないタイプらしい。

まあ、心配なんて、誰からもいらないけどね。