「えぇ!そんなぁ…」






りのんちゃんの自作自演騒動の1週間後だった。





今日から夏休みです。





「俺だって嫌ですよー」





「2週間も会えないの?」





「そうなんです…」





いーやーだー!





やーだーやーだー!





っていってもしょうがないんだけどさ…





明日から2週間、朔の部活である男子剣道部は合宿らしいです。





この前引退試合が終わりましたけども、1.2年はまだまだ部活あるの忘れてましたw





お見送りだけは絶対に行く!と決めていたので、希愛ちゃんとるりあちゃんも連れて次の日にお見送りをしに行った。





「2週間も会えないんだね…でも、しょうがないよね」





「帰ってきたらすぐに先輩んとこ行きますね」





「うん…いってらっしゃい!」





「……」





急に黙り出した。





と思ったら





「先輩、行かないでって顔して見送んないでくださいよ…」





そして、腕を引っ張られた。





「わっ…」





そして、力いっぱい抱きしめてくれた。





「先輩、顔あげて?」





顔を上げると両手で頬を包まれた。





…なんだ、この体勢…顔近いし!





私が動揺してる直後には、目の前に朔の顔面ドアップ。





そして、唇に柔らかく温かな感触が…………………





「えっ!ちょっ、さ、朔!?」





「先輩が元気でるように。じゃ、いってきます!」





そして、呆気に取られた私を残し、朔は元気良く出発した。