「た、ただいまー…」





「「おっかえりー♪♪♪」」





「ど、どうしたの?そんなにルンルンで」





「いやー、ね?るりあ」





「うんうん!家の前であんなことされちゃぁ…」





家の前であんな…えっ!?





「見てたの!?」





「バッチシ!」





「なんでーーーー!!!」





「まりあちゃんの声聞こえたなーって思って2階のベランダから見てたら…きゃぁーーーーー!」





「まじか…」





はずーい!はーずーいー!





見られてたとは…





「あ、そいやーね、言い忘れてたんだけど…言っていい?希愛ちゃん」





「まぁ、気づいてなかったもんね」





何を気づいてないのかさっぱり。





「家の前での一部始終しか見てないと思ったら大間違いだからね?」





「え?」





一部始終だけじゃないって何?





「ぜーんぶ見てたよー。あーんのシーンも」





…ん?あーん?…あーんって





「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」





いや!聞き間違いだ!うん。きっとそうだ!





「も、もっかいお願いします」





「だからー、あーんのシーンも見たよ?偵察しに行ったもん♡」





聞き間違いじゃなかった…





「あ、あのね、るりあちゃん。ハート付きで可愛く言ってもダメだよ?」





「ラブラブで見てて楽しかったよ?そんだけでお腹いっぱい♡」





「希愛ちゃんもハート付きで可愛く言わないの。2人とももともと可愛いけどさらに可愛くしてもダメです」





だってだよ?だってだってだって!





あのあーんのシーンまで見られてんだよ?





恥ずかしさMAXだわ……





「でーもーね?まりあちゃん、よーく聞いてね?」





「ま、まだあるの!?」





「うん、ある。希愛ちゃんのことで」





「え?うち?」





「うん」





「偵察中にね、希愛ちゃんとぶつかった人がいたんだけど、そんときに携帯落としちゃったらしいの」





「え!大丈夫なの!?」





「うん。それでね、わざわざぶつかっちゃった男の子が友達と希愛ちゃんを探してくれたらしく、汗かいてまで希愛ちゃん見つけて返してくれたの。それであらま、ハートになっちゃったぁ!って話」





「まーじーでー?詳しく聞こうかなぁ?」





希愛ちゃん恋をする!





って題名でお話を聞きましょうか。





「る、るりあ。なんで知ってるの…それ」





「だって今まででない以上にぽわぁってしてたもん」





「おぉー!るりあちゃんにしては鋭い」





「るりあいつも鋭いよー!」





うん。出たね天然ちゃんw





まぁ、話によると、同い年ぐらいの男の子で身長は希愛ちゃんの顔1個半違うくらいの背らしい。





「それでね!その男の子、希愛ちゃんの知ってる人なんだって!」





「え!どゆこと!?」





「学校で男子の剣道部が練習試合することが多いらしいんだけど、よく来るどこかの学校の子で1番剣道が強い子なんだってー!」





「おぉっ!チャンスあるじゃん!」





「んで、その男の子と連絡取り合ってる子が男子剣道部にいて希愛ちゃんの携帯借りて聞いてみたら…」





「聞いてみたら…?」





「彼女なしっ!同い年確定!」





「おぉーーーーっ!」





希愛ちゃんにも春が来たよぉ♪♪♪♪





「希愛ちゃん良かったじゃん!」





今までるりあちゃんとめちゃくちゃ話に盛り上がってたけど、希愛ちゃん顔真っ赤ー!





「まーだあるよ?てか、こっから大事!」





「なになに?」





「明日、珍しくるりあの部活休み。まりあちゃんも休み。希愛ちゃんは大会じゃんね?」





「うん。あっ!てことは…!」





「「会えるかもしれない!」」





ひやっほーい!





余計に大会見に行きたい!





あー!明日が楽しみ!