「はーい、じゃ、まず服はこれね」





「まりあちゃん、ここ座ってー」





「希愛ちゃーん!靴どっちのが合うかなー?」





「左じゃない?あんまヒール高くないから歩きやすいと思うし」





只今の現状はですね。はい。





着せ替えごっこではないですねー。





朔とお出かけするんです。





は…初、デート…です…





2日前にさかのぼって…





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ー先輩!明後日の土曜日空いてます?





土曜日は部活もなく、家で過ごす予定だった。





ー予定ないならデート行きましょ!



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唐突に決まった朔とのデート。





10時に近くの噴水のある公園に集合で場所は知らない。





満面の笑みで楽しみにしててくださいっ!なんて言われたら何も聞けなくなる。





「よし!できた!…やばっ」





「え?え?なになにー!」





「可愛すぎー!」





「えー!希愛ちゃんの器用さとるりあちゃんのセンスがいんだよー」





「まりあちゃんの可愛さめちゃくちゃ倍増したねー!」





るりあちゃんと希愛ちゃんによって私は見違えるほど変わった。





「朔が喜んでくれたらいいな…」





ボソッと呟いたつもりが、2人にはちゃんと聞こえてたらしく





「絶対喜んでくれるよ!」





「まりあちゃん見て顔が赤くなるのが目に見える…!」





ちなみに、私の格好はというと…





白のセーラー服っぽいトップスで、下は赤色のスカート。





靴は少し低めのヒール。





るりあちゃんのセンスの良さがすごくわかる。





髪型は、毛先を巻いてふたつ結び。





これまた希愛ちゃん器用でお上手。





「それじゃ、行ってくるね!」





「「いってらー!」」