「ねぇ、恋ってどんなんだっけ？」





「「へっ？」」





2人とも、アホ面になってるよー…？





まぁ、それもそうか。





急にこんなこと言われたらそうなるよね。





「どうしたの…？」





「まりあちゃん、大丈夫？」





「うん。元気だし大丈夫だよ」





「柊哉に恋してたんだからなんとなく覚えてるはずじゃない？」





そうなんだけどさ…





「なんか違うんだよなぁ…」





「何が違うのー？」





「うーん、なんかね、柊哉の時はかっこいいとか優しいなぁってぐらいだったの」





「嫉妬したりは？あいつよく女の子周りにいたし」





「なかったかな？」





「今は朔くんも気になってるんでしょ？」





……!?





「なんでわかんの？」





「そりゃぁ、最近絡んでるのは朔くんじゃん」





たしかに…





「ねぇ、まりあちゃん。その朔くんとやらにはどういう気持ちなの？」





「朔はねー、いつもヘラヘラしてるくせに急に真剣な顔になるとドキッとする」





「それって！」





「「恋だよ！！」」





は…？





「いや、待って！私は柊哉を諦め…あれ？」





「どしたの？」





「今、朔の顔が浮かんだ」





え？なんでここで朔？





「まりあちゃん。よく聞いてね？」





「うん？」





「柊哉に対しては、かっこいいとか優しいぐらいだったの。でも、朔くんにはドキッとかしちゃうんでしょ？それ恋だから！」





ほほー…なるほど、恋かぁ…





「えぇぇぇぇぇぇぇ！？」





顔に熱が集まってくるのがわかる。





私が？朔のことを？





…………す………き……





「あああああ…これから一体どうすれば…」





「いつもどおりに接するの。頑張れ！」




「うー…」





その日の夜は、しっかりと眠れなかった。