「い…ずみ……」


泉は私の声が聞こえていないかのように振り返らない


ずっと目の前の人たちを睨んでいた


「なんだ神楽さんか〜」


明らかに私と態度が違う


いじめっ子のリーダー的存在の尾倉さんが余裕っぷりの笑みを見せる


「神楽さんはさ〜


なんでこんなやつと一緒にいんの?


こんなやつより私達の方がよっぽどいいと思うけど〜


転校してきて心配なのはわかるけど


人選ミスだと思うよ」


今の言葉で私は顔が青ざめてくる


せっかく友達になった泉がまたどこかへ行ってしまう


また一人になってしまう


私の心はとてつもない強さで締め付けられる