生命が羽ばたくとき

萌たちには嘘をついた。



ちょっとご用のある方へ。



保健室の扉を開くと、そこにはクマがひどい半目の人が立っていた。



「たっちゃーん、手当よろ」



「学校では田所先生と呼べ」



田所 悠、近所に住んでいる人で、いつも傷の手当をしてくれている。



「しっかし、こんな傷どこで作ってくるんだよ」



こんなこと、たっちゃんでも言えないんだよ。



だから私は毎回笑って言う。



「転んだ所に石があった」