生命が羽ばたくとき

でもね、これはまだまだ刈りの初級なんだから。



上級になると素手で握り潰すんだよ。



遊佐くんの目に、少しの涙を溜まると私は足を離し光輝の隣に立つ。



「言っておきますが、私の初めてはあなたなんかが奪うことはできない」



だって、そうじゃない。



私の初めては、随分前の話だもん。



「咲の前から消え失せろ」



そう言った光輝は遊佐くんを置いて、私と一緒に路地裏から脱出した。



「ここで休憩するか…」



辿りついたのは近所の公園。