生命が羽ばたくとき

襲いかかる風が更に冷たくなり、防寒具を付ける季節。



バイトの仕事も慣れてきて、周りの人間関係も良好な時。



何故かと遊佐くんに絡まれるようになりました。



「送るよ、帰ろ」



更衣室を出た私を待ち伏せして来るようにもなった。



私も私でめんどくさいから、断っていないけど。



「それじゃあ行こ」



腕を引いて先に歩く彼を、後ろからついていく。



今日も無言で帰るんだろうな。



そう考えていたその時、私にとって最悪な事件が起きた。