生命が羽ばたくとき

みんなでトボトボと神社の出口まで歩く。



少なからず人はいるが、屋台は少しずつ閉まってきている。



「浴衣でなんて来なきゃ良かった……」



あんな楽しいモグラ叩き、もっと動いて殺りたかったな。



神社の出口が見えた時、空には最後の大きな華が咲いた。



『以上で、花火大会を終わります』



終了を知らせるアナウンスが、神社中に広がる。



これが、私たちの帰りの合図だった。



「また、いつかな」



友貴がいつもの口調で宥める。



「また会おう!」