生命が羽ばたくとき

その静寂を晴らすように、暗くなった空には大きな華が咲いた。



「わぁ、綺麗……」



誰かが言ったその声に、私は約束事を思い出した。



「高田、走るよ」



私は高田の手を取り、未桜たちとの約束の場所まで駆け出した。


「…ごめん、遅れた」



「へーき、今来た所」



人通りの少ない、大きな木の近くに、私たちは隠れていた。



端から、廉、夕美、大希、私、高田、未桜、友貴。


私たちが見ているのは、もちろん萌と和希。