生命が羽ばたくとき

私はチョンチョンと高田の服の裾を引き、振り向かせた。



「どこが面白いのですか…?」



とまあ、私も笑顔を浮かべた。



もちろん仮面なのだが。



「いや、お互い保護者同士で色々と迷惑がかかってるね」



高田はそんなにも面白かったのか、目に涙を浮かべていた。



「そうですね」



うん、本当にたくさんの迷惑が私にはかかっているよ。



私はトボトボと歩いた。


「さ、き……?」



神社の階段付近で、私の名を呼ぶ懐かしい声が聞こえた。