生命が羽ばたくとき

好きでいてください、なんて図々しいかも……。



「や、やっぱり訂正で……」



「訂正なし」



私の手をギュッと握り、光輝が振り向いた。



その瞬間、私は風邪を引いたくらいに真っ赤になったかもしれない。



「俺は全てを知った上で咲を好きになった。



強気で、実際強いけど、優しくて、可愛い。



けど本当は、感情に流されて、それでも耐えて耐え抜いて。



今まで我慢してきた本当の咲を、俺はこの手で幸せにしたい。



たくさんの笑顔の華を咲かせたいっ…!」



です、と小さく、光輝は付け足した。