い、痛い……。



走るだけでこんなにも身体中の傷が痛むなんて……。



ただいま病院の廊下を大疾走中でございます。



外出許可も何もかも貰っていないけど、聖夜兄さんだから平気だね。



通りすがりの人たちを上手く避けながら、目指す場所は病院の受付。



「受付のソファーで光輝が待ってる」



和希の言葉に、みんなに背中を押されて、私は今ここにいる。



案の定、光輝はソファーに座って頭を抱えていた。



背後からそっと忍び込み、驚かそうとスタンバイしていた。