遊佐くんに襲われた、あの日。



数10年もの時間をかけて作り上げた仮面に、傷が入ったあの日。



「信じて、いいの……?」



私はその言葉に、生きがいを感じました。



「自由になって、いいの……?」



私はその言葉を、信じてみます。



みんなのことを、信じてみます。



「大好きな咲だもの。私たちが何度でもその翼を羽ばたかせてあげる」



夕美が私に抱きつく。



その光景を見たみんなが、次々に私に抱きつく。



「みんな大好きっ……!」



私はみんなの前で涙を流した。