生命が羽ばたくとき

小さく震える未桜を抱きしめて、私は周りに見せないようにした。



人一倍責任感を感じていて、お姉さんの未桜のプライドが傷つくから。



涙を流す場面を、愛する人に見せるなんて未桜自身が許せないから。



1分もかからなかったのかもしれない。



本当に少しだけ私の胸を借りた未桜は、すぐに椅子に座った。



「んじゃあ俺仕事ー。ナースコール押せよー」



それだけ言って、だるせんは病室から抜け出した。



「ナースコール最初っから押しとけ」



私は出ていくだるせんの後ろ姿に、嫌味たっぷりの口調で言った。



その間に夕美はナースコールを押し、すぐに通称白衣の天使が現れた。