第一印象は、クラス全体を笑わせる面白い奴、俺と同じような傷を持つ奴だった。



それが次第に、強く、凛々しく、いつ消えるかわからない儚さに変わっていった。



あの夏祭りの日。



女のくせに、浴衣を着ていたくせに、俺を守ろうと戦った。



戦うことすらできない、弱い俺を救ってくれた。



多分その日から、いや、出会った時から俺は咲に好意を持っていたのだろう。



女に好かれる俺だけど、まさか自分が恋心を抱くなんて。



昔の俺に聞かせてやりたいよ。