夢を見た。
彼方は白いワンピースを着て、シロツメクサの原っぱを走り抜けて僕に近づき、言った。
「今生きていることは凄いシアワセな事なんだよ。また会うときは、すっごいお爺ちゃんになってないと、承知しないからね!」
手を振った。そして、彼方は走って行った。

「彼方……ッ!」
枕はもうぐしょ濡れだったけど、心はすっからかんで。

今度の休みには墓参りに行こう。カフェオレって供えていいんだろうか。
クソ真面目に考え始めた自分を笑いながら、呟いた。

「彼方に会えて…嬉しかった」