「ッ!そんな言い方ないでしょ!?」
ヒステリックに叫ぶ中川。
流は眉間に皺を寄せると、デスクをガンッ!!と蹴った。
「話のわかんねぇやつは嫌いだ。帰れ。」
流のその一言に、俺と千尋を残した皆が去っていった。
「……帰れといった筈だ。」
「ええ言われました。
その前に、なんで中川美春が姫になることを分かってたんです?」
「分かってたなんて一言も言ってないが。」
「いえ、知っていた筈ですよ。貴方の言い方から察するにね。」
「だから優男は嫌いなんだ。」と小さな声でボソッというと、チッと舌打ちをした。
「一週間前から、あいつらと中川美春が関わり始めた。」
「どうしてそれを?」
「……俺の知り合いに人間観察が好きな人間がいる。そいつ情報だ。」
ああ、成る程。と俺は思わず納得する。
この人、岳たちに興味ないもんね。