「朝が来たら、私はあなたを忘れてしまうの…?」 僕の腕の中で、涙を流しながら呟く。 その小さい手でシャツをきゅっと握り、震えている体。 「……そうだよ、それが僕達にかけられた呪いだから」 「いや、嫌だよぅ…」 そう泣きじゃくる君をあやして、眠りにつかせる。 「もう、おやすみ」 そう言って彼女の前髪を分けて、額に優しくキスをする。 いつか目が覚めたとき、君が僕を覚えていてくれたら良い。