初恋は苦い!?甘い?!

「おーい、郁。そろそろ帰るべ。」







「うん。あ、想くん、今日楽しかった!ありがとね?」







「お前ら連絡先交換したのか?」






「してないよ?」






「そこはしなきゃだろ?!想携帯。」







「え、うん。」







そんな麻耶の強引さに、二人で顔見合わせて笑ったりして。






「何だお前ら、いつの間にそんな仲良しになったんだよ。ま、いいけどな。俺には美緒いるしー。」






「はいはい。じゃあ想くん、またね。」






「うん。またね。」







カラオケを出て、美緒ちゃんとバイバイして、麻耶と二人で歩く。






「想、どうだった?」







「んー、普通にいい人だった!」






「そんだけ?!」






「普通に話しただけだもん。麻耶こそ、よくこんなことするよね。」







「…俺は、想に恋して欲しいんだよ。郁ならいい奴だし。」






「…?」







なんだろう。
麻耶らしくないな。




「じゃあ、またね。」






「おう。じゃあまた連絡するわ。」







家に入ると、弟の忍が走ってきた。






「姉ちゃん!遅かったね!何してたの〜?」






「んー?麻耶と話してたんだよ。」







リビングに入ると、お母さんがご飯を作っていた。