「郁大丈夫かよ?今日はもう帰った方がいいんじゃね?」
「うん…。帰る…。」
「じゃあ僕送るよ。僕も帰るよ。」
そう言って想くんは私の手をギュッと握ってくれた。
みんなに気づかれないように。
「…あのね、想くん。」
「…ん?…郁ちゃん、話したくなかったら話さなくてもいいんだよ?」
「…ううん。想くんには話しておきたい。うちに寄って行って…?」
なんでか想くんには話したいと思った。
思い出したくもないと思った過去を。
麻耶にも話せないと思った過去を。
「うん…。帰る…。」
「じゃあ僕送るよ。僕も帰るよ。」
そう言って想くんは私の手をギュッと握ってくれた。
みんなに気づかれないように。
「…あのね、想くん。」
「…ん?…郁ちゃん、話したくなかったら話さなくてもいいんだよ?」
「…ううん。想くんには話しておきたい。うちに寄って行って…?」
なんでか想くんには話したいと思った。
思い出したくもないと思った過去を。
麻耶にも話せないと思った過去を。

