「郁、いい加減起きなさい。」






「ん〜…。」









「…郁!!」







お母さんの怒鳴り声で目を覚まして、飛び起きる。

私は藍沢郁。
17歳。
高校2年生。



蔵森高校に通ってる。

今日は終業式。
明日から夏休みが始まる。





「いってきまーふ。」






パンをくわえながら玄関を出ると、幼馴染みの麻耶(♂)が待ってた。






「おせーんだよ、郁。」






「麻耶行っててくれてよかったのに。」






「…早くいくぞ。」







幼馴染みの長谷川麻耶。
男。
幼稚園の頃からの腐れ縁。






「そーいや今日、カラオケ行くっつってたな。郁も来るだろ?」






「んー、その時の気分。」






「来いよな。俺の友達も来るんだし。」






「はぁ?なんで麻耶の友達に会わなきゃなんないの。」






「郁、お前初恋もまだだろ。」






「な、それは関係ないでしょ。」







「恋くらいしろよな〜。あ、ちなみに美緒もくるから。」






「はいはい。麻耶は美緒ちゃん一筋だもんね。」







幼馴染みに恋はつきもの。
と周りはいうけど、
わたし達はそんなことは全くなく、
私も麻耶に恋愛感情がなければ、
麻耶にも、美緒ちゃんという可愛い彼女がいる。




そんなこんなで、学校につきました。