確かに



ユリの手には




すごく大きい剣が



握られていた。




でも小さいユリには持てなかったのか、



そう言い終わると同時くらいに



手から放つ魔力で



浮かせてしまった。



「「すごいよ、ユリ…!!」」



兄上と俺が声を揃えていうと



「えへ、


ありが…」





「ユーリーひーめーさーまー?」




満面の笑みを浮かべて



声を低くしたミンスが



天使みたいに笑うユリの言葉を



遮った。



「はぁ。



まだ説明が終わっていません。



…上達すればするほど、



呪文が短くてすみますし、



…もうユリ姫様にはいらない忠告ですが、



最初は普通、普通は、王族でも、普通なら、



難しいです。



…それに、きちんとイメージしないと



刃の方が自分に向いて出てきたり



ユリ姫様みたいに大きくなったりします。



いいですか?



ナオト様、カナト様。」




ミンスは普通、と3回…も言った。



それは、ユリが出来るからって



最初から出来ることはない




と言うことなのか、



それとも



ほんとに単純に




気を付けろということだったのか、





今はもう分からない。