確かに時間を見るともうすぐ第二部の授業が始まる時間だ。


「じゃあ先生また。」


あたしは軽くお礼を言ってなずなと一緒に教室に戻ることにした。


教室に戻ると数学の先生はまだ来ていなかった。


「ねぇ?空、やっぱあんた先生に気に入られてるんじゃない?」


なずなが急にそんなことを言い出した。


「あれは冗談でしょ。すぐそういうこと言う人みたいだし。」


「ふーん。やたら仲良さげだったし?」


なずながちょっとからかうように言ったからあたしはムッとして


「そんなんじゃないっ。ただ教えてもらってただけ。」


とそっぽを向いた。


この間ずっと横ではなずながニヤニヤしていたのがすご〜くわかった。


(なずなはすぐ人をからうんだから。)