「雛ちゃんかぁー。かわいいね。アスには似ても似つかないわ」



本気なのか冗談なのかわからない事を言い出すチャラ男さん。



それからなんだかのって来たみたいで、ハイテンションで喋り続けている。



チャラ男さんは、アスちゃんと仲いいのかなぁ…。


いくら仲がいいって言っても、友達の妹にナンパじみた事するのってどうなんだろう。



目の前の人の話なんか全然聞かずに、そんな考えにふけっていた。



「うっさいわねぇー。修史(しゅうじ)、言っとくけど、雛はチャライの苦手よ?」



きっぱりと言い放ってくれたアスちゃん。



さすが私のお姉ちゃんだね。やっぱ私の事分かってるよ。




チャラ男さん。いや、修史さんだっけ……?



そういう事なので、私に話かけないで下さい………、という気持ちで私は修史さんから一歩離れた。




「そーなのぉ。マジ残念だわ……」



ガックリとあきらさまに肩を落した修史さん。



そんなにガッカリされて申し訳ないですけど、こっちは逆に嬉しいですからね。




「まぁいっか。雛ちゃん、また気が向いたら遊ぼーね」



一生遊ばないですよ……。