悲しそうに俯いたのは一瞬の事で、すぐに笑顔になった修史さんは
「またなんかあったら言って」そう言って、微笑んで見せた。
そして、路上駐車している車の方へ向かう。
だけど、その足はピタリと止まって、何かを思い出したように振り返った。
なんともいえない表情で、遠くを見る修史さん。
修史さんの視線の先が気になり、目で追うとそこに映ったのは困った表情の隼人。
あ…っ、隼人置いたままにしてた。
隼人の事を考えたとたん、今まで頭の中いっぱいにに広がっていたアスちゃんの事は
端っこに小さくまとまった。
修史さんの視線を気にしながらも、急いで隼人のところへ向かう。
一番に目に入った隼人の表情は、“あの人は誰?”としきりにそう訴えていた。
「ごめんねっ、あの人アスちゃ…お姉ちゃんの友達なの」



