キャラメルに恋して




「――――…ぃい?わかった?」



「はい……」


「はいぃ……」



現在、職員室の中。



先生は、教師がよく座っているぎこぎこと錆びた音のなるのイスに腰掛けながら、長々と語っている。



麻耶はあまり反省していないのか、先生がよそを向いている間に職員室の中をきょろきょろと見渡したりなんかしてる。



私も私で、丁度小腹がすいてくる時間帯に、コーヒーの香りいっぱいの職員室に来ちゃったものだから……。



ぐる~きゅるる~


恥ずかしいほどの音が鳴っている。




……そこに誰も触れなかったのが逆に痛い。



周りで、パソコンになにか記入しているメガネの先生もこっちをチラッっとみたきり、無反応。



何事もなかったかのようにして、作業に戻ってしまった。




「もういいわ。これからは気をつけなさい」


『はい…』