「浅木ぃ………私の授業中に、何してるの?」



振り返るとそこに奴がいた……。


「せ、先生…へへ」



前髪の間から見える白いおでこには、血管がとび出て見える。



両手は、胸の前で組まれていて見下ろすように私を見ている先生。


オーラからして、かなりご立腹……かも。


助けを求めるように、ちらっっと麻耶を見てみるけど、麻耶は私に関りたくないようで



<が・ん・ば・れ>なんて、口パクで。



こんな時に助けてくれないのね……親友って。



「あぁ…もう。浅木は、放課後職員室に来ることっ」


「うぅ…、はい」



せっかく帰りは隼人と帰ろうと思っていたのに、先生に捕まったからには帰れそうもない。



「ふっ……」


「くすくす……」


なんてクラスの皆は小さく笑っている。


隣の隼人も、笑いを堪えているような顔………。