「―――ん」
麻耶のことを考えながらウトウトし始めた頃、ベッドの方からくぐもった声が聞こえてきた。
ゆっくりろベッドの方を向くと、背を大きく伸ばしあくびをする麻耶の姿が目に映った。
さっきの話は、本当にあった麻耶の過去だけど、私は今の麻耶が好き。
だから、何があってもずっと友達でいるの。
「麻耶っ!爆睡し過ぎだよ~」
ソファーから降りて、麻耶の寝ているベッドに近づく。
そして、まだポヤーンとしている麻耶のモチモチほっぺを軽くつねった。
「いったぁ~い…。って、ひなぁ…?なんでいんのぉ……」
「いやいや……。今日お泊りするって言ったじゃん。」
「あ……、そんな事あったかも~。でも、眠い……」
もう一度“ふぁ~”と小さくあくびをしながら目を擦る麻耶。
同じ女の子の私ですら思わず“きゅん”っとなってしまうくらい。



