「あはは…、でも麻耶の方が可愛いと思うよ~。」
いつものように、軽く受け流す。
こんな事、麻耶がいながら言っていいものなのか…。
つよ君は、麻耶がいないときに限ってこう言うことを言って来る。
麻耶の前では、スッゴクいい人なのに、私の前では本性を表す。
それもこれも、私がアスちゃんの妹だから……という事らしい。
そう、それは隼人と出会う前……まだ先輩とも付き合っていない頃の事。
その頃から、麻耶とつよ君は付き合っていた。
そんな頃、いつものようにアスちゃんは友達を家に招き入れていた。
そのたびに、「焼肉だ~」とか、「鍋パーティーだぁ」とか言って、私を困らせていた。
そんなアスちゃんの、大親友がつよ君だった。
大親友と言っても、アスちゃんは今年で20歳。で、つよ君は19歳。
まぁつまり同じ高校の先輩と後輩って所だろうか。
だけど、アスちゃんとつよ君は仲良し………なのかは分からないけど、息がピッタリなんだ。
………ときに私をイジめる時の息は。



