キャラメルに恋して






波の音がだんだん大きくなってきた。






もう、すぐそこは海。





秋の海は、寒くて誰も近寄ろうとはしない。




だから、今日も誰もいないんだ。






………そう思っていた。





なのに…。





海辺には、一つぽつりと人影が見えた。



遠くからでは、よく分からないけど、この後姿……。







「はや、と?」