そう言った瞬間、奈美の肩がビクッっと動いた。
そして、小さな
聞こえないくらいの声で言った。
「何言ってんの?私の前には隼人しかいないよ?」
「そういう意味じゃないんだよ!!お前の心の中にいるのは誰だって聞いてんだよ!」
「だから、それは隼人だって……」
「違うだろっ!!奈美の心の中にいるのは元彼なんだろ!?」
感情的になって大きな声を出してしまった。
ハッ
と思った時にはもう遅くて、奈美は目に涙を溜めていた。
そんなに言うつもりはなかった。
だけど、口から次々と出てくる言葉を止める事が出来なくて………。



