さぁとあたたかい風が吹き
蝉が鳴く。
あのイヤリングをつけて
あの日のことを思い出して泣く「私」がいた
その後ろから誰かが「私」を見ている。
その人は私が一番知っている人だ
ふと目を覚ました。
「…翔汰」
カレンダーを見ると13日に〇がついている。
そう今日は…
7月13日。私の誕生日に
君がくれたイヤリングをつけて
この恋を終わりにする。
一人暮らしをしている
誰もいない部屋に向かって
「いってきます。」
鍵を閉めてあのイヤリングをつけて
大学へと向かった、
大学への道はあの横断歩道を通る
自転車で行ける距離の大学だ。
通る度に翔汰を思い出してしまうから
今日でこの道は通らないで
遠回りで行こうと思う。