終わりが簡単だということは
こういうことだ。
ちょっとしたすれ違いが
こんなにも遠くなってしまった
それからというもの
翔汰は学校に来ない
そんなこんなで私は高校を卒業した。
何をすればいいかわからなくて
大学まで進んだんだ
もしかしたら無事ではないのかもしれない。
それとも幸せに暮らしているかもしれない
「しょう…た」
あれからもう2年が過ぎようとしている
大学2年。まだ翔汰を忘れられていない
なんてしつこいんだろう私は。
もうきっと会うことはない…だろう
ならばこのイヤリングも捨てなければならない
まだ一回もつけたことのない
新品の青い花の形をしたきれいなイヤリング。
今日だけ、つけよう
そして最後は…あの横断歩道に置いてしまおう。
想ってもとどかないのなら。
仕方がないだろう

