まさか、大晟が隣に越してくるなんて。


「大晟...なんで...?」


なんでここにいるの。
だって大晟は中2の時に...


「あ、いや...まあ、色々あってな...」


あいかわらずの整った顔。
軽くセットした黒い髪。
スラリと長い脚に、広い肩。


「波瑠...印象だいぶ変わったな。
綺麗になった...」


当たり前でしょ。
いつかあなたとあった時のために、私を振ったことを後悔させるために、綺麗になったんだから。
まさかそのタイミングがこんなに早いなんて。


「別に、そんなことないけど。
お母さんに変に思われるから、早く帰って。」


彼を見ているとなんだかいろいろ嫌なことを思い出す。
それに、この不整脈はなんだろう。
いや、まて。
私には彼氏がいるんだから。
大晟を意識してるなんてありえない。