怖い……目が怖い。
「いや……だから、今までは強引で悪かったなって思って、さ。」
「……それで?」
「………そっ、それで…」
…………あれ?
どう言い訳をしようかと思ってて、ふと気づく。
なんだか、こいつ……寂しそう?
さっきまで怖い目をしていたくせに。少し寂しそうな目になった……気がする。
「本当のこと言って。」
誤魔化そうとしたの、バレてる。
こいつに嘘は通じないか……
相変わらず寂しそうな目を俺に向けて、真の言葉が俺から放たれるのを待っている。
あぁ、もう。惚れた弱み。
お前にそんな目をされて無視できるかっつーの。
「お前、彼氏いんの?」