探しながらふと思う。



なぜ私はこんなに一生懸命になっているのだろう。





今まで1度だって、こんなにも他人に対して気持ちが揺さぶられたことがあっただろうか?







私の生活はいつだってお母さんが中心で、それ以外の存在など…





………それ以外の存在など、あの人の他にいないはずなのに。





心乱れることも、居ても立っても居られないことも、あの人の他にいるはずがないのに。







それなのに、気がついたらいつもそばに居て、くだらない話をしたりして、どんどん久柳との距離が近くなっている。自分でもわかる。







最初とは明らかに違う。





この距離感は一体なんだろう?




私と久柳の関係はなんだろう?




ただの腐れ縁のはずか、今はもう当たり前のものになっている。




元気がないと、早く元気になって欲しいと思う。


よそよそしいとどこか寂しく感じる。





……私は、こんなにも久柳のことが気になっている。