好きって言ってんねん

俺は、西島を保健室に連れていき、足に湿布と包帯を巻き、ベッドの上に寝かせた

…俺とすれ違ったときの乙川達の様子

走ってきよった方向、慌てよう

十中八九…西島は自分で落ちたんやない

乙川達に落とされたんやと考えるのが普通や

………ふざけんやない!

保健室に置いてあったメモと鉛筆であいつに1言書き、左手に握らせる

そして、保健室を後にした

少し走ったら乙川を見つけることができた

「ちょっとええ?乙川さん」

いつも通りの笑顔で、話しかける

乙川はビクッとして笑顔で振り向いてくれはった

笑顔…引きつっとったけど

話にうまくのせ図書室に連れていき椅子に座らせた

「な、なにか用?桜木くん?」
「ん?1つだけなんやけど…」

自分の顔を乙川の耳元に近づけた

「西島、突き落としたの…お前やろ」
「…そ、ち、ちが」

言い訳しようとしとったけどその反応でまるわかりやった

「これ以上、あいつを傷つけてみや?マジでお前のこと許さへんから」

自分でも凄く冷たい声やったと思う

それからいつもの教室での作り笑顔に戻り顔を耳元から話したとき

ガシャン

…!もしかして…

俺は、唖然としとる乙川を放り出し無我夢中で図書室から駆け出した