「なに騒いどるん?」

その声にみんなの視線が彼に注がれる

「え?なんや?」
「あの…桜木くん…これ、ホント?」

私に話しかけるのとはうってかわって、穏やかな声で乙川さんは桜木くんに歩みより『例の写真』を見せる

彼は少し驚いた顔をしたあと私をチラ見し…

「ホントや…俺ら付き合っとるさかい、こんなの普通やないの?」

何も悪びれもなくそう言いはなった

なに言ってくれちゃってんの!?

は?付き合ってなんかないよね…!?

もう私の頭のなかはあるもの全て突っ込んだミックスジュースみたいに色んな言葉、気持ちが混ざりあっててワケわからなくなっていた

「なっ…!」

なに言ってんの!?と言おうとした瞬間後ろから口を押さえられる

「そうやな?に…結衣?」

そう言い桜木くんは『話し合わせろ』的な目線を送ってくる

口を押さえていた手がはずされ、肩を優しく叩かれる

みんなの視線が痛いよ…

「そ、そう…だよ」

やっとのことで絞り出した声でそれだけ言った

そして思いっきり彼を睨んだ