12月7日。


ジャー。と流れるトイレの水

この狭い空間に一人。



体温計に似た白い器具は
真ん中に赤い縦線が印されていた。
綺麗に一本、はっきりと。




18歳の冬。
小さな命がお腹の中に宿った。


"やっぱりか"
と心の中の自分が呟く
焦ることもなく
喜ぶこともなく


下ろそう。

そう、答えはもう既に出ていた。



自分が母親と同じ歳に妊娠するなんて信じたくなかったんだ。