「ごめんね。分からないんだけど、手が動いちゃって」
鈴木くんの手は震えていた。
どれだけ勇気を出して抱き締めたのだろう。
いつもは目が合うだけで希だというのに。
「……うん」
「ちょっとだけこうしてて良い?」
「……良いけど、アリスがもうそろ来るんじゃ」
ないのかな?
言おうとしたのを見計らってか、アリスが飛び込んできた。
「あーっと!掃除が長引いちゃったなー!疲れた!疲れた!」
アリスはわざとらしく大声を上げてから、抱き合う私達を見て大袈裟に手を振り回す。
「わー。鈴木くんとルルはそんな関係だったのかー。じゃあ、お邪魔虫はこの辺で退散しますー」
感情のこもってない棒読みを動きでカバーするみたいに、大きく手を振ってアリスは出てった。
「……こほん」
「……あのさ、もしかして。アリスのあれって」
「うん、そう。ちょっとお願いしたんだ。星野さんと二人きりの時間を作ってくれないかな?って」
ああ、だから。
私が掃除を手伝うと言っても頑として聞かなかったのか。
「あの本について話したくて頼んだんだけど、告白するんだって勘違いされちゃって」
「でも、結果的には言ったよね」
「それを星野さんが言わないでよ。泣きそうなんだから」
抱き締められた状態だと鈴木くんの顔は見えないけど、確かに声が震えてた。
さすがにこんな状況で言う冗談じゃなかったな。
「……ふふっ。ごめんね」
「あの……」
鈴木くんは更に声を震わせて呟いた。
「緊張しすぎて全身の筋肉がつって動けない」
だからずっとこの状態だったの?
思わず声を上げて笑ってしまった。
やっぱり、鈴木くんは、鈴木くんだ。
こうなって変わってしまうかもと懸念したけど、大丈夫。
鈴木くんは変わらない。
鈴木くんの手は震えていた。
どれだけ勇気を出して抱き締めたのだろう。
いつもは目が合うだけで希だというのに。
「……うん」
「ちょっとだけこうしてて良い?」
「……良いけど、アリスがもうそろ来るんじゃ」
ないのかな?
言おうとしたのを見計らってか、アリスが飛び込んできた。
「あーっと!掃除が長引いちゃったなー!疲れた!疲れた!」
アリスはわざとらしく大声を上げてから、抱き合う私達を見て大袈裟に手を振り回す。
「わー。鈴木くんとルルはそんな関係だったのかー。じゃあ、お邪魔虫はこの辺で退散しますー」
感情のこもってない棒読みを動きでカバーするみたいに、大きく手を振ってアリスは出てった。
「……こほん」
「……あのさ、もしかして。アリスのあれって」
「うん、そう。ちょっとお願いしたんだ。星野さんと二人きりの時間を作ってくれないかな?って」
ああ、だから。
私が掃除を手伝うと言っても頑として聞かなかったのか。
「あの本について話したくて頼んだんだけど、告白するんだって勘違いされちゃって」
「でも、結果的には言ったよね」
「それを星野さんが言わないでよ。泣きそうなんだから」
抱き締められた状態だと鈴木くんの顔は見えないけど、確かに声が震えてた。
さすがにこんな状況で言う冗談じゃなかったな。
「……ふふっ。ごめんね」
「あの……」
鈴木くんは更に声を震わせて呟いた。
「緊張しすぎて全身の筋肉がつって動けない」
だからずっとこの状態だったの?
思わず声を上げて笑ってしまった。
やっぱり、鈴木くんは、鈴木くんだ。
こうなって変わってしまうかもと懸念したけど、大丈夫。
鈴木くんは変わらない。

