新しいオモチャを与えられた子供みたいに、部屋の棚を開けては歓声を漏らす。
いやあ、王子様とまことしやかに囁かれてたけど、本当にこんな豪邸に住んでいたとは驚きだ。
「あ」
十何個目かの戸棚を開いた時、伏せられた写真立てを見つけた。
見て良いのだろうか。
伏せられてるってことは何かしらあるからに違いない。
いや……しかし、ケントが自由にしてろって言ったんだから、自由に見て良いはずだ!
ひんやり。
冷たいガラスの感触。
少し重みのあるそれを手に取って、ひっくり返した。
「家族写真?」
宮崎さんと美しい女性に挟まれた、身に余るスーツを着た少年。
三人が柔らかい微笑みを称えている。
恐らく、この家の前であろう。
家族三人の仲良さげな写真だ。
隠す必要なんてあるのだろうか?
ああ、もしかして。
ケントは幼い自分を私に見られるのが恥ずかしかったのか?
それなら後で弄るために写真に撮ってやろう。
ーーカシャ。
「ルルぅーー!!!」
「ぐはっ」
突然、音もなく扉を開けて私にタックルしてきたのは、最愛のお母さんだった。
小さいからダメージは少なく済んだが、油断してたせいで変なところに入った。
……って、写真が!!
と、持っていた写真立ては無事に棚の中に収まっていて、ひとまず安堵した。
「凄いね!!」
「うん、まあ。確かにね。分かるけども突っ込んでこないでよ」
肩を回しながら、お母さんを押しやる。
「ついつい興奮しちゃってー……あ、そうそう。今日から一ヶ月はここの家に住むことになったから!」
「お母さん。伝えるのが全て遅いんだよ!」
「あらぁ」
そのせいでケントとの関係は妄想という妄想して、泣き顔を見られたじゃないか!!
挙げ句、ケントといれて嬉しい……とか変な思考が生まれちゃったし!!
「初日に言ったと思ったんだけどー。最初の一ヶ月は私の家に住んで、次の一ヶ月は彼の家って」
「ごめんなさい、一言も聞いてない」
「あらぁ?」
と、首を傾げるお母さん。
「じゃあ、一ヶ月後はここを出てくんでしょ?」
うん、出てくよ。って言ってください。
じゃなきゃユウヒ様欠乏症で死んで……あ。ゲーム類はケントが運んでくれたからあるんだ。
勉強道具そっちのけで私の趣味を優先するなんて良いヤ……変なヤツ。
「んー。それは一ヶ月後にまた考えよう」
「問題を後回しにしないでー」
「面倒ごとからは逃げるのは私の特技よ。ルルも移っちゃったみたいだけど」
それはもう、純度を極めて。
今は好奇心で起きてるけど、面倒事がごった返しで今にも意識を失いそうなんだ。
「まあ、なんとかなるから。……あら、もうすぐ晩ご飯の時間ね。行きましょう」
「ん?お母さんが作るんじゃないの?」
「その気だったんだけど、シェフさんがいるみたいなのよねー。ここの家」
「はい?」
いくら王子様だからって家にシェフがいるはずがーー
いやあ、王子様とまことしやかに囁かれてたけど、本当にこんな豪邸に住んでいたとは驚きだ。
「あ」
十何個目かの戸棚を開いた時、伏せられた写真立てを見つけた。
見て良いのだろうか。
伏せられてるってことは何かしらあるからに違いない。
いや……しかし、ケントが自由にしてろって言ったんだから、自由に見て良いはずだ!
ひんやり。
冷たいガラスの感触。
少し重みのあるそれを手に取って、ひっくり返した。
「家族写真?」
宮崎さんと美しい女性に挟まれた、身に余るスーツを着た少年。
三人が柔らかい微笑みを称えている。
恐らく、この家の前であろう。
家族三人の仲良さげな写真だ。
隠す必要なんてあるのだろうか?
ああ、もしかして。
ケントは幼い自分を私に見られるのが恥ずかしかったのか?
それなら後で弄るために写真に撮ってやろう。
ーーカシャ。
「ルルぅーー!!!」
「ぐはっ」
突然、音もなく扉を開けて私にタックルしてきたのは、最愛のお母さんだった。
小さいからダメージは少なく済んだが、油断してたせいで変なところに入った。
……って、写真が!!
と、持っていた写真立ては無事に棚の中に収まっていて、ひとまず安堵した。
「凄いね!!」
「うん、まあ。確かにね。分かるけども突っ込んでこないでよ」
肩を回しながら、お母さんを押しやる。
「ついつい興奮しちゃってー……あ、そうそう。今日から一ヶ月はここの家に住むことになったから!」
「お母さん。伝えるのが全て遅いんだよ!」
「あらぁ」
そのせいでケントとの関係は妄想という妄想して、泣き顔を見られたじゃないか!!
挙げ句、ケントといれて嬉しい……とか変な思考が生まれちゃったし!!
「初日に言ったと思ったんだけどー。最初の一ヶ月は私の家に住んで、次の一ヶ月は彼の家って」
「ごめんなさい、一言も聞いてない」
「あらぁ?」
と、首を傾げるお母さん。
「じゃあ、一ヶ月後はここを出てくんでしょ?」
うん、出てくよ。って言ってください。
じゃなきゃユウヒ様欠乏症で死んで……あ。ゲーム類はケントが運んでくれたからあるんだ。
勉強道具そっちのけで私の趣味を優先するなんて良いヤ……変なヤツ。
「んー。それは一ヶ月後にまた考えよう」
「問題を後回しにしないでー」
「面倒ごとからは逃げるのは私の特技よ。ルルも移っちゃったみたいだけど」
それはもう、純度を極めて。
今は好奇心で起きてるけど、面倒事がごった返しで今にも意識を失いそうなんだ。
「まあ、なんとかなるから。……あら、もうすぐ晩ご飯の時間ね。行きましょう」
「ん?お母さんが作るんじゃないの?」
「その気だったんだけど、シェフさんがいるみたいなのよねー。ここの家」
「はい?」
いくら王子様だからって家にシェフがいるはずがーー

