ニヤリ、意地悪な笑みを浮かべてケントは腕を組んだ。
「バカじゃないの?私はユウヒ様専門だし!」
もしも女の子に傾くとしたらそれはアリスだけだ。
間違っても自分可愛い的なナルシーにまで、自分を落とすことはない。
「ユウヒ様って二次元だろ……阿呆だな」
私をバカにした台詞なのに、顔は安堵したような笑顔でちぐはぐだ。
もう、話せば話す程、意味が分からなくなる。
「……うるさい」
耳に熱が集まったことを隠すために、そっぽを向いて、部屋を出た。
今度は引き止められなくて、ホッとした。
もし、引き止められていたら、鏡に映った私の顔が見られていたのだ。
頬はうっすら赤らんでいて、瞳は潤み、眉はゆったりとしたカーブを描く。
この表情は、ああ、考えたくないけど……乙女ゲームの主人公の表情に似ている。
それも、恋をした瞬間の。
「ないないない!!」
私がケントに恋?
死んでまた生き返ったとしても、地球が滅亡したとしてもないね!
あんな傍若無人なクソ王子様に心なびくはずがない!
ちょっと親切にされて、驚いているだけなんだ!
……多分。
自然に赤くなってしまった頬を拭って、さも擦ったから赤くなった体を装って、お母さんの前に出た。
いつも通りの会話に、いつも通りの食事。
いつも通りが続く中、私の心臓だけは上手くいつも通りに作業しなかった。
「バカじゃないの?私はユウヒ様専門だし!」
もしも女の子に傾くとしたらそれはアリスだけだ。
間違っても自分可愛い的なナルシーにまで、自分を落とすことはない。
「ユウヒ様って二次元だろ……阿呆だな」
私をバカにした台詞なのに、顔は安堵したような笑顔でちぐはぐだ。
もう、話せば話す程、意味が分からなくなる。
「……うるさい」
耳に熱が集まったことを隠すために、そっぽを向いて、部屋を出た。
今度は引き止められなくて、ホッとした。
もし、引き止められていたら、鏡に映った私の顔が見られていたのだ。
頬はうっすら赤らんでいて、瞳は潤み、眉はゆったりとしたカーブを描く。
この表情は、ああ、考えたくないけど……乙女ゲームの主人公の表情に似ている。
それも、恋をした瞬間の。
「ないないない!!」
私がケントに恋?
死んでまた生き返ったとしても、地球が滅亡したとしてもないね!
あんな傍若無人なクソ王子様に心なびくはずがない!
ちょっと親切にされて、驚いているだけなんだ!
……多分。
自然に赤くなってしまった頬を拭って、さも擦ったから赤くなった体を装って、お母さんの前に出た。
いつも通りの会話に、いつも通りの食事。
いつも通りが続く中、私の心臓だけは上手くいつも通りに作業しなかった。

