オタクな私にリア充の兄が出来た件wwww

「家に帰って飾ってみて、改めて鈴木くんへの感謝の気持ちを伝えたくなったんです」

「そ、うですか……」

嬉しそうに笑いながら、頬を染める鈴木くん。


分からない。

分からないからこそ、知りたくなる。

分からないままで終わらせたくないから、問い詰めたくなる。


この気持ち、ケントと絶交したきっかけと同じだ。


ケントに対するイライラは、知りたいのに教えてくれないから、というワガママだったのだろうか。

なんて私は幼稚で、愚かなんだ。


鬱々とした気持ちを振り払い、大きく息を吸った。


「あの、えっと。私も絵を描くので、暇でしたら今からでも、作業しませんか?」


コミュ障の私が人を誘う。

私の十年以上の友人のアリスなら驚いて喜んでくれる筈だ。

それもこれも、鈴木くんは私の事を嫌いじゃないと分かったからだ。


愛だの好意だので、人生のものさしとする奴等を馬鹿にしていたけど、案外その気持ちも分からなくもない。

嫌いじゃないだけで、私が行動できたのだから。


「も、勿論」

鈴木くんはふにゃっと笑って頬を掻いた。

大きく開かれた口からは八重歯が覗く。


それだけで、どうしようもなく胸が熱くなって、思わず目を反らしてしまった。