オタクな私にリア充の兄が出来た件wwww

ガラリと部室の戸を開けると、美少女がいた。


「えっと、……え?」


それも、鈴木くんに卍固めをしている、ツインテール美少女が。


健康的な小麦色の肌に、クリクリの丸い瞳。

碧のツインテールを揺らしながら覗く笑顔は無垢な少女のようで愛らしい。

桃色のロリータワンピースから伸びる細い手足は、押したら折れてしまいそうだ。


どう見ても、そんな可愛らしい人が鈴木くんの顔が紫色になるまで、絞め技をくらわす筈がない。


……ゴシゴシ、いや。擦ってもまだ光景は変わらない。


「ギ、ギブですってば……死んじゃいますよ……」

鈴木くんは掠れた声で、助けをこう。

うん、やっぱり見間違いじゃない。


「部長、何してるんですか。鈴木くんは貧弱だから佐藤くんにした方が良いと思いますよ」

アリスはまたか、という表情で奇妙な二人組に近づく。


え、部長?

私よりも遥かに小柄であろう、この美少女が?

というか、さりげなく鈴木くんの身代わりにされそうになってる佐藤くん、御愁傷様。知らないけどね。


「む。そうだな。鈴木はか弱くてつまらぬ」

パンパンと、手を払いながら美少女は鈴木くんから離れた。

その瞬間、鈴木くんは大きく咳き込んで、肩で息をした。

……相当絞められていたからね。


「そこの長身は何だ」

美少女は、私の方向に対して指を差すと首を傾げた。

ん?私の後ろに誰かいるのだろうか?

スッ、と右に移動すると、美少女の腕もつられて右に。左に行けば、つられて左に。


……私?


「私の友達のルルです。昨日から、見学に来てくれてるんです」

「あっ、はい。……星野ルルです」