オタクな私にリア充の兄が出来た件wwww

想像した部長さんに対して笑いながら、教室を見渡した。


まだ、鈴木くんは来ていない。

『絵を描いてくれてありがとう。家で大事に保管してる』と、伝えついでに部長さんの事を知りたかった。


昨日も言ったけど、感謝の言葉は何度も伝えるに限る。

私は嫌われているみたいだし、尚更だ。


ありがとう、と言えば鈴木くんは昨日みたいに真っ赤な顔で笑ってくれるのだろうか。


考えただけで、クスリと笑みが溢れた。




まさかまさか、鈴木くんが遅刻ギリギリで教室に入ってくるとは思わなかった。

皆は平然としていたから、いつもの事なのだろう。


朝、不可能なら早くの内に鈴木くんに話したいと思っていたのだけど、移動教室の時も、昼休みも鈴木くんは一人にならなかった。

イヤイヤ、鈴木くんが友達と話している中に、『昨日はありがとうっ』だなんて飛び込める程、心臓は強くない。

で、機会を探しに探してたら放課後になってしまった。

私の根本にあるのは、チキン精神とコミュ障だからな。


……仕方がない。


私が、普通に話せる相手と言ったら、アリス位だ。

小学からの幼馴染みだからこそ、ようやく馴れた感じだ。


クラスメートともまともに話せない。

名前も覚えていない。


仲良くなりたいと思う鈴木くんでさえ、話す時はどもってしまう。


だからこそ、ケントは特例だ。

アイツだけは、一番嫌いな人種だけど初対面からそれなりに話せる。

それは私に好意がないのが分かるし、仲良く見せる必要上不可欠な行為だからだ。


でもまあ、私も嫌いだから、おあいこだ。


「ルル。ヒドイ顔してるよー。怒ってるの?」

アリスは私の頬を掴んで、離した。

「怒ってないよ」

顔を振って、咄嗟に笑顔を返した。

ケントの事を思い出すだけで、怒り顔になるなんて、末期かもしれない。


くそう、アイツのせいで周りから変な目で見られるのも腹が立つ。


「……部長の前ではそんな顔しないでね?」

「大丈夫!アリスの大好きな先輩の前で失態はおかさない、はず!」

握りこぶしを胸の前で振った。


「だだだだだだだだ、大好きだなんて、そんな……」

真っ赤な顔を両手で押さえながら、アリスは首を振った。

コミュ障だからと部活とか入らずに過ごしてきたけれど、先輩の事を好きなのって普通じゃないのだろうか?


アリスの反応を見ていたら、ダメなことの様に思えてしまうけど……

あ、アリスは活発型のオタクだから違うのかもしれない。

コスプレしている時は色んな人に撮られて、話してるし、オタクの中ではコミュ力が高い。


えー、私は非活動型オタクですけどね。